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IT化経営羅針盤1 「社長!システム化すると、社内業務が合理化できて、費用がこんなに浮きますよ」のワナ

皆さん、こんにちは
ベルケンシステムズ(株)代表取締役 鈴木です。
2014年よりこのサイトを運用していますが、2018年8月にコンテンツを総入れ替えし、それを機に私の色々な考えをお伝えするコラム「IT化経営羅針盤」を始めました。
定期的に発信してゆく予定ですので、どうか永くお付き合いください。

さて、第一回は本当に良く耳にするキーワードでお話を展開します。
「システム化すると社内業務が合理化できて、費用が削減できる!」
業務のIT化を検討する時にITベンダーに提案依頼を出すと、結構な確率で聞く言葉です。
聞こえがいいですね。固定費が重く感じる経営層の方には、とても魅力的な営業トークです。話を聞いているうちに、なんだかめちゃくちゃ合理化できて、経費が浮く感じがしてきます。
私は、システム導入によって業務の合理化とか効率化を進めることができることを否定しません。いえ、むしろ多くの場合、効率化になっていると思います。規模の大小は別にして、ですが。
問題なのは、「効率化できた分の費用は、いったいどこに行ったの?」ということです。
当初の計画書には、「XX部門のXX業務を20%効率化できるはずです」と定められ、「それだったら、投資は簡単に回収できるからGOだ」という判断をすることが非常に多いのですが、その20%っていったいどこに消えたのでしょうか?
謎ですね。
その答えはズバリ言うと以下の4個です。
・合理化なんかできていない。せいぜい画面が新しくなったので、使いやすくなった感じがするだけ。
・合理化できているが、効果を計測できない・計測する方法が無い
・合理化できているが、浮いた工数が「いままでやってこなかった業務」に勝手に回っている。
・合理化できているが、浮いた工数が新しく発生した業務に回っている

経営者は崖から飛び降りる覚悟で大きな投資を判断したかもしれません。でも、担当者にとっては所詮会社のカネですし、そもそも日本人の悪い癖ですが「浮いた時間で他の仕事をしよう」というポジティブ思考の対応をするものです。
従業員がプラスアルファの価値を出そうと頑張るのはとても良いことです。
でも、ちょっと待った!
合理化できた分をどうするのか、経営層に判断権限があってしかるべきです。
残業代削減が目的だったかもしれません。従業員にはもっとクリエイティブな仕事をやってもらいたいので合理化に踏み切ったのだ、という目的だったのかもしれません。小さな会社であれば、従業員への過度の負担を少しでも減らさないと、退職リスクが高まってしまう、という危機感があるかもしれません。

そうです。合理化・効率化を目的としたシステム投資をGOする場合には、「その効果を計測できる状態にする」が必須なのです。
良く「PDCAを回す」という言葉が使われますが、システム投資でも同じです。
計画を練って実行に移したら、チェック(効果検証)をしないと改善ループを回せません。
この「効果を測定できる状態にする」が非常に難しく、普通のITベンダーでは、それを提案できないことが実に多いのです。

なぜでしょう?
ちょっとなぜなぜを繰り返してみます。

「効果を測定できる状態にできない」->なぜ?
「効果が数字で定義できないから」->なぜ?
「良くわからない、感覚的なものだから」・・・・・

こんなこと、あるあるです。
まぁ結局のところ、合理化だの効率化だのを「無理矢理」目的にしてシステム化しようとするから、こんなことが起きるのだと思います。
そうまでして現場から強い合理化欲求が出ているのであれば、ITベンダーが提案時にしなければならないことは一つ。
「直接定義したり計測したりできないなら、間接的にでも計測できるようにする」ことです。

合理化指標が何も無いよりずいぶんマシですよね。間接的なので不正確かもしれませんが、少なくとも効果が上がっているのかいないのか、ぐらいは把握できそうです。
でも、これがITベンダーには難しいのです。当然です。彼らは御社の業務について素人だからです。
乱暴な言い方をすれば、合理化できる、という表現を使って、なんとか投資を引き出そうとしているだけにすぎず、本当に合理化できる確たる根拠を持っていないことが実に多いのです。

さて、御社のとるべき道はどうでしょうか?
私は、この様な場合には、現場に合理化指標を定義させるしか無いと思っています。もしくは、経営層自らが指標を定義するのも良いでしょう。肝心なことは、「御社自らが合理化指標を定義すること」なのです。
そういう理由で、とにもかくにも外部のITベンダーが「XX%効率化できます」などと提案してきた場合は、冷静に疑ってかかることをお勧めします。

成長軌道を描けるシステム化を実現しましょう。

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