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IT化経営羅針盤10 「業務プロセスの可視化」が業績貢献に直結しない大人の理由

2019.05.17

ITやRPAの導入を進める際に避けて通れないのが「業務プロセスの可視化」。これも無しにシステム導入を決めてしまう論外なケースも見受けられますが、大抵の場合は分析の粒感の問題はありますが、ちゃんとやっていることが多いです。でも、経営者にとっては「とってももったいない状況」になっていることがほとんどです。それは、業務の可視化を経営的視点無しに現場視点だけでやっている、からです。
どのような経営者様に話を聞いても、絶対に必ず経営上の問題や課題、それに悩みをお持ちなことは当然のことです。多くの場合、経営者さんは自ら、または担当の責任者の旗印を立て、チームを作って経営方針実現や経営課題実行のためのアクションをとります。でも現実的にはなかなかそう簡単には事はなりません。
頓挫することもあれば、途中でうやむやになってしまったり、議論噴出で全然収拾がつかなくなってしまったり。こんな時リーダーとなった人や経営者は天を仰ぎながら「なぜ、こんなにめんどくさいんだ?」と唸るものです。
ところが、現場から「業務負担が重すぎてダメです。働き方改革で残業時間の規制を受けているのに、それを守ろうとすると今ままでの業務量をこなすことができないです。人を新たに雇おうとしても、なかなか良い人材は見つけられないし、そもそも固定費増に耐える為には売り上げも伸ばさないといけないし、、、もうムリッ!」という悲鳴が聞こえた時、経営者から現場まで全員が頼りにしようとするのが「IT化、自動化」という飛び道具です。
そして、「このままでは確かにダメだね。では、IT化の前段階としてまずは業務の棚卸しをしよう」という決断が下されます。
さて、ここからが問題なのです。せっかく業務の棚卸しとか可視化を進める全社合意ができたにも関わらず、これらのアクションを現場メンバーだけに放り投げていませんか?
「現場の細かいことは現場に任せるのがいちばん」という声が聞こえてきそうですし、そもそも経営者が関与するには面倒くさすぎる臭いがプンプンですね。
でも冷静に考え直してください。業務を抜本的に見直す、またとない機会であるにもかかわらず、今まで何年も解決できなかった経営課題がどうして解決できないのか、経営改革がどうしてできなかったのか、それとセットでアクションを進めないのはいかにも勿体ないと思いませんか?
手法はちょっと面倒で遠回りに見えるかもしれないのですが、このような業務可視化や棚卸しをする際には、経営者もしくは経営者と同じ思いの責任者(経営者のクローン的な考え方を持っている人)が現場メンバーに混じって業務課題の洗い出しや分析などの可視化を行うべきなのです。そしてその際、現場目線での業務課題だけでなく、経営課題もわかりやすい言葉に置き換えてそっと課題一覧に加え、検討メンバー全員がフラットでフランクな議論ができるような場を設定して皆んなで分析を進めるのです。
すると必然的な事なのですが、「どうして経営課題を解決できなかったのか、その根本的な原因や背景が現場業務課題との紐付けの形で浮き彫りになる」のです。
言ってみれば簡単、やるのはすこし面倒、というやり方ではあるものの、当社のお客様で業務可視化を実施された会社の経営者様からは、ほぼ全員このアクションの成果に経営者のお立場で満足されています。
「製造リードタイムの短縮が長年の経営課題となっており、その対策が全くできなかったが、その本質的理由がわかった」
「伝統的に残業の多い職場がどうして負担軽減できないのかよくわかった」
「先代社長から事業承継したが、うちの会社がどんな仕掛けで回っているのかわかったし、自分の代で改革しなければならないポイントが見えた」
などの嬉しい声を経営者様から頂いています。

せっかく業務可視化をするなら、経営課題との紐付けを。
これがとても大切です。
是非皆さんも実行に移していただきたいと願ってやみません。
業務可視化は経営改革のきっかけです。真に会社の成長に貢献するアクションをとりましょう。

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