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IT化経営羅針盤103 トップダウンで決定しよう! オンライン共有のすすめ

今回は極めて実務的な話題にします。WEB会議が中小企業でも使われるようになってだいぶ経ちました。昨年(2020年)の早春から爆発的に普及が広がりましたが、当初色々な混乱もありました。WEB会議についてはこのコラムでも何回か取り上げましたが、1年以上経過してだいぶこなれてきた様です。しかし、それでも「うまく使えない」、「ストレスが大きい」という経営者の声は聞こえてきます。そのような時に必ず尋ねるようにしていることが「オンラインツールは併用していますか?」です。

その問いに対して、大半の方はきょとんとした表情をされます。それはそうですね。WEB会議システムを使っているのだからオンラインツールは当然使っていることになる。だからそんな質問を改めてしてくるのは変でしょう、といった素直な反応だと思います。ただ、多くの皆さんのWEB会議の進め方を拝見していると、まだまだオンラインツールを使い切れていないと思うことが多いのです。リアルのミーティングであればホワイトボードに誰かが書いたらそれを他の人が立ち上がって加筆修正することなどもできますし、そもそもそのようなシーンが発生する会議はとても建設的で充実したものになることが多いものです。ところがWEB会議ではそれが難しい。一つの書類を画面共有でみんなで見ていても、あそこがおかしい、ここはこうするべきだ、という話はクチでしかできません。画面共有している本人以外は直接手を出すことができない・難しいので、ストレスマックスになることもあります。経営者が参加する社内会議では、さらにそのようなシーンが多くなります。業績の資料を共有していて「これが・・・」と指さすことが難しいですし、「この目標値をこれぐらい高くすればどうなるか・・・」と言いながら関係者に問いただすことも難しいものです。要するに「直接手を下せないもどかしさ」がコミュニケーション上の大きなハードルになるわけです。実はこれらのもどかしさを大幅に軽減できるツールがあります。それが「オンライン共有」です。

そもそもオンライン共有とは何か?ですが、一つのファイルを複数のメンバー間でインターネット経由で同時共有することができる機能を指します。少し前まではGoogleの独占に近い得意分野の機能でした。例えばExcelGoogle版であるSpread Sheetでは、共有している人達が同時に編集することができ、誰がどのセルを編集しているのか一目でわかる仕組みとなっていました。Googleの先行を許したマイクロソフトはその後を追ってWordExcelPowerPointの3大ソフトのオンライン化を進めました。かなり急速に機能実装したので、最近ではGoogleと遜色の無い機能が揃っており、もともとこれらのソフトに使い慣れた人にとっては、使用障壁が全く無い・Windows版とほとんど変わらない操作感を維持しつつ、オンラインで共有できるようになりました。作ったファイルも、Windowsで使えるファイル形式でダウンロード可能なので、会議の後に書き写す手間もありません。参加者が指摘したい箇所にカーソルを持って行き「ここが・・・」という話もできます。WEB会議での画面共有をしなくとも良いので、ディスプレイを2台使って1台はWEB会議上での参加者の顔を、もう一台はファイルのオンライン共有、という使い方をすると、WEB会議ならではの煩わしい操作を全く必要としなくなります。WEB会議との併用により、資料を共有しながら議論するスタイルは、もはや直接集合する必要が無いと言っても過言ではないとおもいます。また、タブレット型の端末を全員が使っているという環境であれば、ホワイトボードの様な機能をオンラインで共有・みんなで手書き編集しあうことも可能です。これは小集団活動やブレインストームの場面などでは非常に有効に機能します。

ただし、セキュリティ面での注意点があります。まず、オンラインにデータが流れることになりますので、特に個人情報が含まれた機密文書を共有しても良いか、事前に判断する必要があります。また、便利だからと言って、従業員が勝手に使い始めるケースがあることも経営者としては注意する必要があります。使うのであれば会社としてのルール策定が必要なのです。「うちの会社は、ソフトのことは社長が理解できないからだめだよね・・・」という辛辣な噂話が社内でささやかれている様な会社の場合、時として社員が勝手に使ってしまうことが起こりえます。これは企業の情報セキュリティ上の脅威に直結しますので、経営者のきちんとした統率が必要となることはご理解頂けると思います。

いかがでしょうか?このような機能が提供されていることを知らない方が非常に多く、実にもったい無い状況だと思っています。最新のツールは「早速使ってみる」ことが一番です。だまされたと思って(だましてはいませんが)使ってみてください。WEB会議との相性が非常に高いことを実感されると思います。それとともに、セキュリティに関する注意は経営者の責任です。是非正しく便利に活用されるように、気を配って頂きたいと思います。

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