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IT化経営羅針盤117 システム化 こだわればこだわるほど成功の確率が下がる場合も

システム化 こだわればこだわるほど成功の確率が下がる場合も

「当社のシステムはトコトンまでこだわって作りましたから、ほんと良く出来ていると思います。」とおっしゃる経営層の方を見かけることがあります。立ち話であれば「それは凄いですねぇ!」とか「かくありたいものですね!」と言いながら受け流してしまいますが、お客様からそのような話を聞いた場合には真剣に突っ込みを入れます。「もしかすると、こだわり過ぎて予算オーバーしませんでしたか?」と。

システムの開発や導入段階至ると、必ずといって良いほど大勢の方が「使い勝手」にこだわります。確かに使い勝手は重要で、導入後の作業効率に少なからず影響します。ただ、こだわっているポイントをよく確認してみると「見やすい」とか「よく使うボタンを目立つように、押しやすくするように」など、表面上のポイントが多いことがあります。表面上のポイント…。誤解を恐れずに断言すると、これは単純に趣味の延長でソフトの外観を変えているだけです。自動車に例えると、クルマの運動性能を確認しないまま、デザインや色で購入する自動車を決めている、というレベルの話です。クルマなのでさすがに動かない、曲がらない、止まらない、という基本性能を満たしていない物が販売されているわけではありませんから、致命的な失敗は免れるでしょう。しかし納車後運転してみると「出だしが遅い、小回りがきかない、そもそも良く通る道はこのクルマには狭すぎる」といった基本性能に満足できないことは沢山あるはずです。

システムの場合、外観やデザインにばかりこだわり、基本仕様については「よくわからないからシステム屋に任せておこう」という状態が許容されてしまうと、「作った、動いた、でも実務に適合していないから使えない」といった最悪の失敗の可能性が高まってしまいます。

システムを開発したり導入したりする際に、一番注意しなければならないこと…。それは、

業務を再設計し
 システムによる業務支援機能を「通し」で作り上げる

ということに尽きます。ここでいう業務支援機能は、新しい(=システムを刷新した後の)業務の流れに沿って、きちんと動作し効率良く動くか?という観点で最適化されたものでなければなりません。こう説明すると「当たり前だ」と言われると思いますが、実はこの当たり前のことが、システム導入の途中で見失われ、表面上の検討に時間を費やす様になってしまうことが多いのです。その結果、仮にきちんと実務に使えるシステムが構築できたとしても、費用の増加を防ぎきれず予算オーバー、ということが起こりえます。

システム導入プロジェクトの最中、社長は常に新しい業務の流れとシステムの機能を全体俯瞰し、妙に細部にこだわるような議論を見かけたり、ご自身がその状態に陥りそうになった時には、是非立ち止まって進め方そのものの見直しをかけて頂ければと思います。それが、予算を抑制し、実務に即したシステム導入の為の王道的な進め方なのです。

 

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