代表コラム

「IT化経営羅針盤」

IT化経営羅針盤7 他社で良いモノは社内では通用しない?RPA導入のハードル

『鈴木さん、当社でもRPAのソフトウェアを導入したのですが、社員が使いこなせなくて困っています。なんとかなりませんか?』
これはあるお打ち合わせの際に中堅企業の経営者様から真剣に尋ねられたことです。
その理由を色々と伺っていたところ、「まぁ、当然の成り行きだな」という結論が直ぐに出てきました。
経営者様の話を要約すると、以下のような事情でした。
・非効率な事務仕事が社内にたくさんあることはずいぶん前から気がついていた。
・最近事務担当の社員が都合で退職することとなったので、代わりの人を雇い入れようとしたが、なかなか適任が見つからない。
・そこで、この際業務合理化を目的に、RPAで事務自動化にチャレンジすることにした。
・その会社に出入りしているソフトウェアも扱える事務機器代理店に提案を依頼したところ、非常にシェアが高いツールを推奨された。なんでも地元の企業での採用も多いらしいので、それを導入することにした。
・RPAのソフトウェアは1年契約の課金型である場合が多いが、そのソフトウェアも同様だったため、事務担当者の人数分のソフトウェアの導入契約を締結した。
・ツールのインストールも終え、教育も受講して「これで自動化をどんどん進められる」と思った。
・ところが、RPAのシナリオ(自動化の手順)を社員が作ろうとしても、なかなか使い方が難しく、手が進まなかった。
・そこでソフトメーカーのサポート窓口に問合せをさせたのだが、何回電話させても社員が理解できない。
・なぜ理解できないのか尋ねたところ「とにかく使っている用語が難しすぎて、いちいち解らない単語が出てくるので、らちがあかない」とのことだった。
・仕方無いので、出張サポートを依頼したところ、別料金だと言われて困った。
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RPAのソフトウェアにはいくつかのタイプがあります。また、世の中には数多くのRPAソフトウェアが存在しています。その中から自社に最適なものを選ばないと、この会社さんの様な事故が発生するのです。
例えば、以下の観点での選び方です。
自動化したい業務が使っているソフトウェアに最適であること
・自動化業務の規模や数に最適であること
社員の技術スキルに最適であること
・サポート体制が自社のニーズと予算に最適であること

このような観点でソフトウェアを選ばないと、この会社様のようなデッドロック状態に陥る危険性を排除できなくなります。その為には、経営レベルで自動化戦略を立案し、組織や社員に納得させた上で、自動化業務を選んで、それらに最適なソフトウェアを選んでゆく、というアクションが必要となります。
とかくソフトウェア会社様は「当社のソフトを導入すれば自動化できます」と言い切りがちですし、それはそれで商売の面では正しい行動かと思いますが、導入する側がきちんとした戦略性や計画を持っていないとミスマッチが発生します。
是非、正しい導入計画を練って自動化を推進して頂きたいものですね。

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