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IT化経営羅針盤43 技術者の採用=DX化推進にはならない

2020.02.03

企業のDX化はどうすれば進むのでしょうか?この命題には、まず「DX化とは何か?」という本質を正確に理解する必要があります。当然、企業にとってDX化は義務や法律の様に不本意でも取り組まねばならないことではありません。企業がDX化に取り組む理由はただ一つ。
DX化:これからの企業成長に欠かせない
からに他なりません。
今までの日本の企業は、ものづくり系を中心に「良いものを安く大量に生産する」タイプのものでした。高度経済成長期が終わり、バブルが崩壊してもなお、ものづくり企業はこの本質を変えていません。バブル以降、サービス系の産業が黒船のようにやってくる外資とともに増えてきた、という程度でしょう。それでも日本の企業の考え方は変わりません。「他社よりも良いものを・・・」の精神は昔も今も変わりませんし、これからも普遍的な考え方だと思います。
しかし、狭い業界の中で切磋琢磨を長年続けてきた企業は、「従来と同じ考え方と努力では、他社よりも良いものができにくくなってきている」ことに気がついています。これは、日本の経済構造の上部に立っている企業から浸透が始まったことだと思います。つまり、「エンドユーザーに付加価値を直接お届けする企業が、デジタル化要素を使わないままだと外資に負けてしまう」と気がついたからです。これは腕時計を例にして説明するとわかりやすいかもしれません。
昔、高級な腕時計はスイス製が主流でした。明治生まれだった私の祖父も現役のころスイス製の懐中時計を大切に持っていました。ところが、自動巻き・クオーツと技術が革新してゆくにつれてスイス一強の時代ではなくなり、新しい技術を取り入れた企業が台頭してゆきます。その中で日本の企業も世界ブランドに名を連ねるようになりました。そして、現代の時計は皆さんも良くご存じの通り、スマートウォッチが数多く販売されており、「従来の時計」然とした機械式時計からGPSや各種センサー、通信機能を持った超多機能な時計まで幅広くラインナップされるようになりました。これらのデジタル化された腕時計には、さらに脈拍センサー等も組み込まれ、健康管理機器とサービスの複合ビジネスモデルへの変遷を遂げ、日々ビジネスの形を変えています。
つまり、腕時計はDX化によって構造も機能もビジネスモデルも変わってしまったと言えます。しかも、この後どう進化してゆくのか、想像もつきません。おそらく多種多様で奇抜なビジネスモデルが登場しつづけ、ダイナミックに変化してゆくと思います。機械式時計からクオーツに変化した時以上の激変が起こっていると呼ぶのにふさわしいでしょう。
この様な激変が、他の様々な業界に波及してゆく。これがDX化の「眼に見える側面」です。ここまでご説明すれば、本コラムのタイトル「技術者の採用=DX化推進にはならない」を自然に受け入れて頂けるベースをご理解頂けたと思います。DX化にはもちろんデジタルやソフトウェア、システム系の技術が必要です。それを持っている技術者の採用を急ぐべきであることも事実ですが、ここで注意頂きたいのは、
優秀な技術者でも、ビジネスプロデューサーにはなれない人もいる
ということです。開発するべきものが明確になれば、優秀な技術者はあっという間に作ってくれると思います。しかし、革新的なビジネスを創出するビジネスリーダーと技術者は必ずしも同じではないのです。もちろん、技術者の中にはオールラウンダーの方もいらっしゃるので、完全否定するつもりはありませんが、私がお会いしてきた数多くの優秀な技術者の中にはビジネスプロデュースもできるリーダー的存在は数えるほどしかいませんでした。技術とビジネスの間にはそれだけ大きな隔たりがあるのだと思います。
こうなると経営者として起こすべき行動は一つですね。優秀な技術者を採用する前に、「デジタルを使った自社製品やサービスの改革プロデューサー」を養成する必要があるのです。
「どこにそんな人がいるのか?」と聞こえてきそうですが、私が見る限り、大抵の企業にはそのような素養を隠し持っている人が居るものです。外から採用しようとしても自社のことを深く理解してもらわないかぎり社長の右腕の辣腕プロデューサーにはなり得ません。社内から探して養成するのが一番の近道です。
完成品を作っていない、部品メーカーや非製造業の会社のDX化の価値については、また回を改めて持論を展開することにします。

是非、「技術者さいえ居れば・・・」という偏った見方を改めていただき、DX化に向けた舵取りがスムーズに進む様にご検討頂ければと思います。

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