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IT化経営羅針盤45 非常事態はリスク管理で乗り切る

2020.03.09


当社では、システム刷新やDX化計画などのプロジェクトを推進する際、プロジェクトマネジメントに関する知識体系(PMBOK:Project management body of knowledge)に沿って計画を立てて進めることをご指導しています。膨大な情報であふれているPMBOKの中身を全部説明することは、時間的にも作業量的にも無理なので、コンサルティングの中やミニ勉強会などでそのエッセンスのみをお伝えするようにしているのですが、その中でも重視すべき事柄が「リスク管理」です。ただ、漠然と「リスク管理」と言っても雲をつかむ様な話ですし、「リスクとは危険性ですよね。危険なことは起きないように気をつけましょうね」という曖昧なスローガンで片付けられていることも多くあります。さらに「有期で目標がはっきりしている活動をプロジェクトと呼ぶので、会社経営に対してのリスク管理方法はPMBOKには記載されていない」という解釈をしている方もいらっしゃいます。これらは、実に的外れで本質を理解されていないと思います。
会社経営上のリスクは「危険・危機」と読み替えても良いと思いますが、その管理をスローガンのみに押しつけたり、考えてもみていない、ということは経営上の思考停止に近いほどの致命的問題です。東日本大震災の時、尊い人命が多数失われたと同時に、実に多くの企業が経営危機に陥りました。それを国民の多くが「想定外のことが起きた」と一言で片付けようとしました。一方でそれ以外の多くの人や企業が「もう二度と同じことが起きない様に備えよう」というモードに切り替わり、地震や津波への対策を施してきました。しかしその様な方々でも、新型コロナウィルス騒動については「想定外だ」と言う人がいます。リスクの顕在化をそんな簡単な単語で諦めてしまう様であれば、今後将来に渡って安定的な生活や経営が守られるとは全然思えません。
少し横道にそれてしまいましたが、PMBOKで言うリスク管理とは、

リスクを洗い出し
それらが発生する兆候の検知方法と責任者を定め
実際に発生した時にどう行動するか計画し
その計画を常に見直す

という比較的シンプルな考え方です。一言で「リスクを洗い出す」といってもこれは相当大変な作業で、「頑張ろう」では済まない、実に泥臭い作業を伴います。特に企業の場合のリスクは様々な種類の危険性を抽出しなければならない為、誰か一人で管理できるようなものではありません。社長一人でやろうとしてもおのずから限界があるのです。しかも、それぞれの事業分野によって、抽出されるべきリスクの種類は千差万別です。これらを抽出してとりまとめるためには、それなりに重い作業となり時間をかけて取り組まねばなりません。しかし、多かれ少なかれリスクは高確率で顕在化しますので、取り組まないという選択肢はありませんね。
システム開発でのリスク管理は、例えば、

開発規模が肥大化する
ソフトウェアの品質が満足なものに達しない
日程が延びる
予測していなかった機能が必要となる

等がよくあるリスクです。これらに対して、開発会社と自社の双方で事前に対応やリスク顕在化を検知する方法を取り決め、具体的に発生した際の悪影響をミニマイズする、という進め方になります。

この様に、リスク管理は会社の事業を守り、個人の生活を守るものです。リスクが顕在化してからパニックになったり悲観的になったりすることなく、粛々と対応ができるように備えたいものですね。

具体的な手法については、勉強会などで概要をお伝えすることも可能ですので、お気軽にお声がけください。

リスクを最小化し、経営がピンチになるような危険性を最低限にできるように、是非気配り頂ければ幸いです。

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